「 雪 」
各地での雪
お見舞い申し上げます
生まれ育った北海道でも
12月や1月まで 少ない年がある
このまま 降らないのかと思うと
雪まつりに間に合うように どかっと降り
『 一冬 降る量は決まっている 』と
お爺さん お婆さん達が よく言っていた
20代に一人暮らしを始めた頃
父母が一時間以上かけて 雪道 車を走らせ
アパート前の雪かきに来てくれた
夜遅くに仕事から帰ると
車庫の前がきれいに除雪されている日が
一冬に何度もあった
小まめにしないまま 出入りをすると
あっと言う間に 硬く積もり
車庫から出せなくなってしまう
私だけでは 到底維持できなかった冬の暮らし
仕事も忙しくしていた一時期
大家さんが除雪してくれる
広い駐車場に引っ越したところ
父は何度も「 安心した 」と言っては喜んだ
両親にしてみれば
『 仕事でなにか成功した 』なんてことより
『 身体が辛い思い 』をせずにいることの方が
なにより 安心することなのかもしれないと
その時 初めて知った
雪かきは かなり重労働
若いだけで軟弱な私より
歳のとった父母の方が足腰が丈夫で
手際が良い
仕上がりで 性格がでる
お宅の前を通ると
『 丁寧な仕事をする方だな 』
『 ちょっと雑だな 』などと感じる
母は ダイナミックで仕事が早く
父は とにかく丁寧で後の事まで考えて
きれいに仕上げる
私といえば 根気がない
寒くなったら 父に任せ さっさと暖かい部屋に
逃げ込んでしまう
雪かきも たいした家事仕事もできないまま
いい歳になって 嫁に出てしまった
昨今の気候では 地球規模の変化を
素人でも実感する 進行具合かもしれないが
元気とはいえ
足腰が心配な両親のことを考えると
雪が少ない冬はありがたい
このまま 穏やかな春が来てほしい。
一昨年の北海道神宮 六花亭